スチームクリーナーの特性について

 

スチームクリーナーの特性というのは、何と言っても高圧力、高温の強力なスチームで汚れを落とすというところでしょう。

 

しかし本質は、強力さよりも微細さではないかと私は思います。 つまり、強力なスチームは力が強いから汚れが取れるのではなく、汚れに立ち向かう蒸気の粒それぞれが細かいからこそ綺麗になるのです。

 

もちろん高温であることも大事。高温ゆえに殺菌効果も期待できるだけでなく、すぐに蒸発するスチームは臭いのもととなる汚れを巻き込んで気化し、脱臭することも可能です。

 

これはケルヒャーやスチームファースト、アイリスオーヤマの一部のクリーナーのように、ボイラー式のものでなければ高温を維持できないので、なかなか実現できないところです。

 

汚れを落としたい臭いを落としたいという部分で洗剤が使えないところでも、基本的には水だけで掃除が出来ますから経済的。赤ちゃんやペットがいる、肌が弱いなどの理由で洗剤を使いたくない方にも嬉しい特徴です。

 

イメージとしては頑固な汚れを浮かして落とすというものだと思いますが、本当に使えるスチームクリーナーというのは以上のような特性を存分に発揮できるものでなくてはなりません。

 

また、スチームクリーナーを必要とする人は、そのスチームの微細さ、高温を必要とする人でなければ意味がないと思います。

 

なぜなら、スチームクリーナーの強力さを発揮できるような汚れなど、なかなかあるものではないからです。あったとしても一度綺麗にすればそれっきり。

 

スチームクリーナーの強力さに惹かれたのなら、すぐに無用の長物となってしまうでしょう。 スチームクリーナーの特性は細かさです。 小さな砂や潮風が木や鉄を壊すように、小さく、熱く、汚れを崩すのがスチームクリーナーなのです。

 

 


スチームクリーナーの特性を活かそうとすると、目に見える酷い汚れにばかり使うものではないということがお分かりだと思います。

 

もちろんしつこい油汚れや水垢を落とすことは出来ますが、重要なのはスチームを当ててさっと乾拭きするだけで、普通に布巾でぬぐったくらいでは落ちない「ぬるぬる」が落ちることです。

 

窓の拭き掃除を考えてみても、スチームならば細かくすぐに蒸発するスチームで掃除しますから、拭きが足りず残ってしまう水滴の痕や、延びた洗剤の痕が残ることを防止でき、いつもの掃除が楽に、綺麗に仕上がるのです。

 

布製品の脱臭に使えることは先ほどお話しましたが、細かな蒸気はシワ取りにも最適。

 

床もカラリと拭き掃除が終わりますし、車は丸ごと内にも外にも使えます。 スチームクリーナーを使うならば、頑固な汚れだけに目を向けていてはいけません。

 

本当にその実力を発揮させるためにはむしろ目には見えない油汚れ、水垢、手垢、微細な埃に目を向けられるような綺麗好きの方が相応しいと思います。

 

もしくは、いつも否応なく汚れてしまう環境にいる人でしょうか。 そうでなければ、スチームクリーナーは宝の持ち腐れになってしまう可能性が高くなってしまうのです。